「PREACHER/プリーチャー」シーズン1 第6話より:

in a sense
ある意味で


このところ教会に訪れる人がとても増えて
集会の準備に忙しいジェシー。

その最中に何かに悩んでいそうな様子の市長がやって来る。

Mr.Mayor? Everything all right?
市長? 何かあったんですか?(ジェシー)

I’m thinking about doing something really wrong.
とても悪い事をするかどうか考えていて。(市長)

I can’t tell you what it is,
内容は言えませんが、(市長)

but I just wanted to know whether or not I should do it.
すべきかすべきでないかを知りたいんです。(市長)

Well, based on what I’m hearing, I’d probably say no.
今聞いたところでは、すべきではないな。(ジェシー)

Well, what if doing what’s right is worse?
もし正しい事がより悪い事だとしたらどうです?(市長)

In a sense that it hurts more people.
ある意味で、その方がより多くの人を傷つけるとしたら。(市長)


based on~「~に基づいて」。

よく実話を映画化した作品を見ている時、
based on true story(実話に基づいています)という文言を見かけますね。

ここでは、詳しい内容は言えない、でも答えを知りたいという市長に
あくまでもこの場で聞いた事(what I’m hearing)に基づくなら・・・
ということで、曖昧な答えしか出来ないことを伝えています。

そして in a sense は「ある意味で」、
ほぼ同じ意味で in a way というのもあります。

この in a sense と in a way はどう違うのか?について調べてみましたが
明確な答えは見つかりませんでした。

ただ sense は「感覚」、way は「方法、様式」といった意味ですから
in a sense の場合は「(その人の)物の見方や感覚によって」
in a way の場合は「一つの方法・方式・方針として」
という解釈は成り立ちそうだなと思います。

このシーンで市長が言う in a sense は
「一般には正しくても、別の視点から言えば、それは多くの人を不幸にする事」
という意味だと思います。

ジェシーの視点(考え方・感覚)からはすべきでない事、悪い事でも
市長の感覚では、それをした方が多くの人は幸せであり、
従って悪いばかりではない事かもしれない。

こういう感覚の違いを表現する時には in a sense なのかな、と思います。

もう一つの in a way は、例えば You’re right in a way.(ある意味であなたは正しい)、
Your choice was right in a way.(ある意味であなたの選択は正しかった)など
「正しい、賛成する」という意味の例文がたくさん出てきました。

また法的な場面や会議など、物事を個人の感覚で判断する場ではないところで
より多く使われている気がしました。

ということは、in a way の場合は、
何か一般の人が共有する基準がまずあって、それに照らし合わせてどうか?
「ある意味で(解釈の仕方によっては)」それに添わない事もない、
といった際に時に使うのかもしれません。

これらの事から、結論として正しいかどうかは分かりませんが
人の感覚的な判断、立場や考え方による場合は in a sense、
何か共有する基準による判断、その基準の解釈の仕方よるという場合は in a way、
あるとすればそういう使い分けが出来るかな、と個人的には思えました。

まあ2つの違いについて、何も出て来なかったということは
あんまり深く考える必要も無い事なのかもしれません(笑)。


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