モーツァルト・イン・ザ・ジャングル シーズン3 第1話より:

this is not done
すべきでない、好ましくない、垢抜けない、失礼である


NY交響楽団の楽団員と経営陣の交渉は決裂、
楽団は事実上、解散となってしまう。

そしてマエストロ・ロドリゴはNYを離れ、ベネチアに来ていた。

この地に住む伝説の歌姫、ラ・フィアンマから直々に指名を受け
彼女の復帰公演を手伝う事になったのだ。

ベネチアに降り立ったロドリゴは、
彼女の夫・ベッピから細々とした旅のアドバイスを受ける。

May I present to you, a couple of tiny items of advice?
幾つか旅の助言を申し上げても?(ベッピ)

Most of the gondoliers are thieves and rogues.
ゴンドラの船頭は、ぼったくりばかりです。(ベッピ)

If you must take a ride on a gondola, I beg you, negotiate the price first.
ですからゴンドラに乗られる際は、お願いですから、まず値段交渉をしてください。(ベッピ)

(中略)

Second, if you are ordering a pasta dish with seafood,
それから、シーフードパスタを注文するときは、(ベッピ)

or lovely shrimps or clams or cuttlefish, which I adore,
エビでも貝でもイカでも、私の大好物なんですがね、(ベッピ)

do not, I repeat, do not ask for parmigiano cheese to put on the pasta.
決して、いいですか、決してパルメザンチーズをかけてはいけません。(ベッピ)

This is not done.
いけない事です。(ベッピ)

It will insult the chef.
シェフへの侮辱になるのです。(ベッピ)

I don’t want to insult the chef.
気をつけるよ。(ロドリゴ)


thief「泥棒」。

rogue「ごろつき、ならず者」、
スターウォーズ「ローグ・ワン」の rogue ですね。

I beg you「お願いです、どうか頼みます」。

adore「崇拝する、熱愛する、熱烈に焦がれる」。

cuttlefish「イカ(中でもモンゴウイカ、コウイカ)」。

「イカ」といえばもう一つ squid もありますが
cutlefish はコウイカ目のイカ(詳しくはwikiを参照)を指す言葉で
脚が短めで頭というか胴体が太くて大きい、
あまり日本の家庭の台所で丸のままを見ることはないイカです。

一方我々に馴染み深いのは squid「イカ(ツツイカ)」、
これはスルメイカに代表されるような、胴が筒型で柔らかく足の長いイカ。

一般的には(英米では)大体 squid で通じるようですが、
舞台はイタリア、食の国、cuttlefish の土地柄なのだろうと思われます。

そして This is not done は「すべきでない、好ましくない、垢抜けない、失礼である」。

いつもように直訳で考えると「これはまだ終わっていない」みたいな意味にも取れますが
この done は「好ましい、気が利いた、しゃれた」といった意味で
not がついてますのでその反対「すべきでない、好ましくない、垢抜けない、失礼である」となります。

done は様々な使い方があり、難しい単語の一つだと思いますが
This is not done、これはちょっと聞いただけでは意味を推察しづらいですよね。

insult「侮辱、無礼、ばかにする」。

insult と言えば思い出すのが、確か桐島洋子さんの本だったと思いますが
外国人の主婦友達と買い物に行ったら、その人が和牛のコーナーで値段の高さに驚いて
It insults someone’s intelligence(人を馬鹿にしてる)と、呟いたというエピソードです。

この文章はなぜか頭に残っていて、いつかどこかで使ってみたいと思いつつ
未だそのチャンスが来ていません。

確かその人はオーストラリア人だったと記憶してますが
まあ確かにオージービーフの国の人からしたら、日本の和牛は異常に高いかもしれませんね。

日本人だって普段の夕食用にはそうそう買えません、少なくとも我が家では(笑)。


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