エンパイア 成功の代償 シーズン1 第7話より:

behind the curve
遅れをとっている


ルシウスの専属医・メイソンが、
ある日彼にロシアで開発されたALSの特効薬をすすめてくる。

メイソンによるとそれはまだ治験段階のもので大変高価だが
ロシアではALSの治癒に効果が認められているとのことで
ルシウスは一も二もなくその新薬に飛びつく。

だがその新薬を服用し始めて間もなく、ルシウスは仕事中に倒れてしまう。

担ぎ込まれた病院の医師によれば、その新薬は全くの偽物だと言うのだが・・・。

Luther Mason I can’t even call him Doctor.
メイソンは医者と呼べない。(病院の担当医)

Had his license revoked two years ago,
2年前に医師免許を剥奪されてる、(病院の担当医)

for doing to another patient what he’s now doing to you.
あなたにしたように他に患者を騙したために。(病院の担当医)

He’s saving my life.
彼は恩人だ。(ルシウス)

Sadly, the opposite is true.
悲しいけれど、真実はその逆。(病院の担当医)

(中略)

That charlatan’s drugs are doing this.
今の容体は彼の偽薬のせいなのだから。(病院の担当医)

I’m getting better.
俺は良くなってる。(ルシウス)

It’s a breakthrough treatment they’ve got in Russia.
ロシアで開発された新薬のおかげだ。(ルシウス)

They’re so far ahead. The FDA is behind the curve.
向こうはずっと進んでる。FDAは遅れてるんだ。(ルシウス)

Okay, well, this Russian so-called breakthrough is killing you faster than your disease is, Lucious.
そのロシアの新薬とやらが、あなたの命を縮めてるのよ、ルシウス。(病院の担当医)

It’s poison.
それは毒なの。(病院の担当医)

Do you understand? There is no cure for ALS.
分かってるの? ALSに治療薬はないのよ。(病院の担当医)


revoke「(約束、免許、指令等を)取り消す、無効にする、廃止する」。

charlatan「ペテン師、詐欺師、いかさま師、偽医者」。

breakthrough「突破口、打開策、現状打破、新発見、画期的な」。

It’s a breakthrough treatment(それは画期的治療法だ)
=「新薬だ」。

そして behind the curve は「遅れをとっている」。

直訳すると「カーブの後方」、
自動車レースでコーナーの先頭を行く車から遅れをとっている、
先頭集団の後塵を拝している、そんなイメージが湧いてきます。

この逆は ahead of the curve 直訳すると「カーブの先・前方」
そこから「先取りしている、先手を打っている」となります。

so-called~「いわゆる~、~と呼ばれている、俗にいう~」。

this Russian so-called breakthrough(そのロシアの新薬と呼ばれるもの)
=「そのロシアの新薬とやら」。

so-called~ は「(他の人が)そう呼んでいる物・事・人」という感じで
私はそう思わないけれど、というニュアンス、
またはちょっと疑っている、どうも怪しさを感じる・・・
そんな時に皮肉の意味を込めて使われる事が多い気がします。

ここでも病院の先生は、はいはい、あなたが新薬と呼んでいる奴ね・・・
と、そんな感じですよね。

気の毒ですが病を持つお金持ちには、
こういう詐欺話はよくあるのかもしれませんね。


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