イギリス発のクライム サスペンス ドラマ「ハッピー・バレー 復讐の町」を見終わりました。

シーズン1、2両方見ましたが、それぞれ別の醍醐味がありました。

1はサイコパス・キラーとおばちゃん警官・キャサリンの因縁と対決、2はキャサリン周辺の複雑な人間模様と普通の人が道を踏み外す怖さが良く描かれていました。

2は特に、同じような立場にある人が見ると怖いでしょうね・・・吐き気がするくらい緊迫感を感じられると思います。

1、2共に物語の一端を担うのが、ハンサムなサイコパス、ロイスです。

2ではその美貌で女性たちを操って、あれこれやろうとするんですが、彼に騙されている女性にキャサリンが言います。

もし彼があれほどハンサム(pretty)でなかったら、もっと不細工だったら、あなたは彼を信用したの?と。

pretty は「(特に若い女性が)美しい、綺麗」といった感じで、男性的な格好良さというよりは、可愛いって感じでしょうか。

男っぽい魅力というより美少年、ロイスもそんな感じの人です。

このロイス役の役者さんは、ダニエル・クレイグの後を引き継ぐ新ジェームズ・ボンドの候補にも挙がっているそうで、体も大きくタキシード姿も見栄えがしそうです。

ロイスの他に何人か若者が出てくるんですが、彼らの英語は結構聞きづらく、ロイスも若者も同じ地域に住む設定なのに、結構差があるように感じました。

キャサリンと妹のクレア、クレアの彼氏のニールも結構聞きずらく感じたので、もしかしたら主役、準主役のように出番が多くて重要な役どころの人は、セリフも標準英語に近いのかな、なんて思いました。

これを見ていると、まあ世界中どこでもそうかもしれませんが、ロンドンは精いっぱいおめかしした英国なんだなと思わされました。

ハッピー・バレーはあまり活気もなく、刺激もなく、冴えない地方都市の設定で、街の人たちの服装も華美ではありません。

ティータイムと言ってもマグカップにドボンとティーバッグを沈めて飲む、ビスケットをかじる、銀製の三段トレーのお菓子やサンドイッチなんて出てきません(笑)。

私がかつて下宿していた家主の老婦人は、裏庭でお茶を飲む方で、出来合いの温めたスコーンにジャムとクロテッドクリームを添えていました。

でも「ハッピー・バレー」を見ていたら、それすらも贅沢だったのかと思うほど質素で、徹底的に普段着の英国を垣間見た気がしました。

考えてみれば、ロンドン近郊に部屋が余るほどの一軒家を持っている、というのはそれだけで恵まれた層の人だったのでしょう。

日本人が留学でちょこっとお邪魔する程度では、せいぜいそこまでが自分で体験できる英国で、改めて自分は、よそ行き顔の英国しか見ていなかったんだなあと思いました。

英語のリスニングは置いておいても、かなり面白い作品なので、良かったら見てみてください。


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