昨日から「The medical power of hypnosis -「催眠術の医学的な力」を読んでいます。
・「催眠術の医学的な力」(1)
Once the girl had entered the trance-like state characteristic of hypnosis, Spiegel was ready to make a suggestion
少女が催眠術の特徴であるトランス状態に入ると、スピーゲルは提案の用意を整える、
- the “active ingredient” of hypnotic treatment, typically a carefully worded statement that will produce an involuntary response.
それは催眠治療の「有効成分」であり、通常、無意識の反応を引き起こすような選び抜かれた文言だ。
But as the girl sat in bed, calm and focused, Spiegel wondered what suggestion he should make.
だがベッドに座っている落ち着いて集中している少女に、スピーゲルはどんな提案をすべきかと考えた。
They hadn’t got to asthma in his hypnosis class yet.
催眠術の授業では、まだ喘息まで至っていなかったから。
“So I came up with something,” Spiegel tells me, as he recalls the case.
「そこで、あることを思いついたんです」と、彼は当時を振り返りつつ話す。
“I said, ‘Each breath you take will be a little deeper and a little easier.’”
「呼吸が少しづつ深くなり、少しづつ楽になる、と言ったんです。」
The improvisation worked.
この即興が効いたのだ。
improvisation「即席にやること、即興、即席に作ったもの」。
Within five minutes, the patient’s wheezing had stopped and she was lying back in her bed, breathing comfortably.
5分もすると、患者の苦しそうな息遣いが止んで、彼女はベッドに横たわり、ゆったりとした呼吸をし始めた。
Her mother was no longer crying.
母親はもう泣いていない。
It was a formative encounter for doctor and patient.
医師と患者にとって、形ある出会いとなった。
formative「形を造る、造形の、形成する、発達・発育の」。
The girl grew up to train as a respiratory therapist, while Spiegel embarked on a career in clinical hypnosis.
この少女はやがて呼吸療法士となり、スピーゲルは臨床催眠の道を歩み始めた。
respiratory「呼吸(器官)に関する、呼吸性の」。
Over the next 50 years, he would go on to found the Center for Integrative Medicine at Stanford University and, by his reckoning, hypnotise more than 7,000 patients.
それから50年、彼はスタンフォード大学に統合医療センターを設立し、彼の計算では7,000人以上の患者に催眠術をかけることになる。
少女のぜんそくを楽にしてあげたいという思いで行った即興が、本当に効果を表したと。
ここからスピーゲル氏は催眠療法に大きく携わることになったんですね。
理由は単純明快!「少ないコストでしっかり楽しく学べるから」。
私自身の経験(高機能でビックリ)をびっしり書いていますので、良かったら読んでみてください。
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