ブレイキング・バッド シーズン4 第12話より:
catch ones drift
言いたい事を察する、口にしなくとも分かる
ハンクは自分に対する匿名の脅迫は、
それこそが自分の推測の正しさを証明していると考えていた。
誰かが自分の捜査を嫌がっている、となればやはりランドリー工場が怪しい。
そこでハンクは動けない自分の代わりに、
同僚のゴメスにランドリー工場のガサ入れを頼み込み
ゴメスは半信半疑で言われた通り、ランドリー工場を見に行く。
一方、その件はすぐにガスにも伝えられ、ガスの怒りを弁護士・ソウルが察知する。
ガスの怒りを買えば、ウォルターに関わっていた自分の身も危ないと感じたソウルは
顧客であるジェシーを呼び出し、彼の預かり金を精算したら
自分はほとぼりが冷めるまで雲隠れをすると告げるのだった。
What, that couldn’t wait?
何だよ、何が待てないってんだよ?(ジェシー)
You ever hear the expression, a fart in the wind, kid?
「風の中の屁(のように跡形もなく去る)」って表現、聞いたことあるか?(ソウル)
Well, inside of an hour, that’s going to be me, okay?
一時間以内に俺もそうなるのさ、分かったか?(ソウル)
I’m hitting the road. I’m gone. I’m out of here.
旅に出る。ここを去る。出て行くんだ。(ソウル)
What, for, like, good?
何だよ、それって、ずっとか?(ジェシー)
For as long as it takes.
ほとぼりが冷めるまでな。(ソウル)
I don’t like my heat so hot, if you catch my drift.
あまりお前を慌てさせたくはない、もし何かを察してるならな。(ソウル)
a fart in the wind 「風の中のオナラ(のように消え去る)」ということで
これは映画「ショーシャンクの空に」が元ネタのようです。
inside of an hour 「一時間以内」。
for good 「ずっと、永久に」。
For as long as it takes 「それが要するだけ長く=ほとぼりが冷めるまで」という解釈です。
I don’t like my heat so hot「自分の熱が熱すぎるのは嫌だ」、
これは「自分の様子が大げさ過ぎないと良いが」、
つまり自分の慌てる様子を見たジェシーにまで、余計な不安を与えたくない、ということだと思います。
そして catch ones drift は「言いたい事を察する、口にしなくとも分かる」。
if you catch my drift 「もしお前が俺の言わんとすることを察したなら」、
ジェシーが何かヤバイ事が起きているようだと察したなら、ということで
ソウルにはジェシーとガスの関係性がよく分からないので
彼は自分の様子がジェシーとガスの間に悪い影響を及ぼすのはまずい、
と考えているのかもしれません。
実際ソウルはジェシーにこのあと、
Would you put in a good word for me with Fring?
「ガスに俺の事を褒めておいてくれないか?」
と頼んでいるのです。
自分がウォルターの弁護士を務めていたことは、ガスには印象が悪いだろうが
もしジェシーの口から少しでも良い印象が伝われば・・・というわけで
転んでもタダでは起きないソウルです。
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