ゴシップガール シーズン2 第5話より:
bend over backwards
(相手の)意に沿おうと努力する、(相手を)喜ばせようとする
セリーナは天真爛漫で華やかなポピーと過ごすうち、
自分がブレアにどれほど遠慮してきたかに思い至る。
常にブレアより目立たぬよう気を配り
彼女の機嫌を優先して、あらゆることにブレーキをかけていた自分に気づき
突然その全てがばかばかしく思えてくる。
そしてブレアの母・エレノアのショー観覧に際して、ブレアから嫌がらせを受け
ついにセリーナはこれ以上彼女に付き合いきれないと悟るのだった。
I’m sorry. I was hurt, okay? You blew off our most beloved tradition.
ごめん。 でも私も傷ついたのよ? 私たちの伝統を無視されて。(ブレア)
Just get over it, Blair.
もう忘れてよ、ブレア。(セリーナ)
Excuse me?
何ですって?(ブレア)
My whole life, I have been bending over backwards to protect your feelings.
私はこれまでずっと、あなたの自尊心を守ろうとしてきた。(セリーナ)
And you know what? It’s not my fault you’re so insecure.
けど分かってる? あなたの抱えてる劣等感は私のせいじゃない。(セリーナ)
blow off~ 「~を吹き飛ばす、~を軽んじる、~をすっぽかす」。
ブレアの言っている most beloved tradition(最愛の伝統)とは、
母親のショーを舞台袖からセリーナと一緒に見るという習慣の事で
今回、セリーナはその伝統をすっぽかしてしまいました。
get over it 「(それを)乗り越えなさい、忘れなさい」、
この it は「嫌なこと、傷ついた出来事」を表し、
それを get over 「超える、克服する」=「乗り越えなさい、忘れなさい」となります。
そして bend over backwards は「(相手の)意に沿おうと努力する、(相手を)喜ばせようとする」。
直訳すると bend over 「(身を)かがめる、曲げる」、backward「後ろへ、逆側へ」、
ですから「体を背中側に反る」ということで、人体の構造からしてかなり無理な体勢です。
つまり bend over backwards は、そのくらい無理をして
「(相手の)意に沿おうと努力する、(相手を)喜ばせようとする」という意味になります。
セリーナはブロンド・碧眼・スリムな長身、とアメリカン・ビューティーそのもの、
誰もが振り返る美人という設定なのに対し、ブレアは(多分)中の上という感じで
そんなブレアにいつも気を使っていたと、そういう事のようです。
insecure 「(精神的に)頼りない、不安定、臆病な」。
セリーナの言動に、まさに返す言葉を失ったようなブレアであります・・・。