ブレイキング・バッド シーズン2 第12話より:

stare someone in the face
一目瞭然、明らか、目前に迫りくる


妻・スカイラーは無事に娘を出産し、その子はホリーと名付けられた。

新しい家族の誕生に一家は沸き立つが、それと同時にウォルターには
医師から提案された高額な手術が控えていた。

育児とお金の問題が、スカイラーを追い詰めつつあることを感じるが
ウォルターの稼いでいる大金は、簡単に家族の前に出せるものではない。

そして両親の焦りを感じ取った息子・ジュニアは
何と父親の窮状を訴えるホームページを立ち上げ、世界中から寄付を募ると言い出す。

今や自分は億を超える大金を手にしているのに、家族には破産寸前の親父と思われ
稼いだ金を大っぴらに使えないというジレンマを解決すべく
再び弁護士ソウルと妙案をひねり出そうというシーンからです。

Cyber-begging. That’s all that is.
サイバー物乞い。そういうことだ。(ウォルター)

Just rattling a little tin cup to the entire world.
全世界に小さな空き缶をガラガラさせて。(ウォルター)

Yeah, there’s no deep-seated issues there.
そうだな、ここには深刻な問題なぞありゃしない。(ソウル)

I’m looking at the answer here. It’s staring me in the face.
ここに答えがあるじゃないか。一目瞭然だ。(ソウル)


beg 「(施しを)請う、懇願する」。

deep-seated は直訳すると「深く腰掛けた」、
それが転じて「深刻な、根深い」という意味になります。

ソウルの言っている deep-seated issues 「深刻な問題」とは、
正にいま話し合っている、ウォルターのドラッグマネーの洗浄法のことです。

そして stare someone in the face は「一目瞭然、明らか、目前に迫りくる」という意味で
直訳すると「(何かが)誰かの顔をじろじろ見る」。

そう聞くとちょっと失礼な感じでありますが、イメージとしては
何かがこちらの気を引くためにじっと見ている、するとこちらは避けようがない、
目を逸らすことが出来ない、見たくなくても(自分を見つめている何かを)見ざるを得ない、
といった感じで、どこか強制的に注目を促されるようなニュアンスがあります。

今回の場合で言えば、ソウルはウォルターの息子の立ち上げた、
父のために寄付金を募るホームページを見て
“ここにその大金を匿名で寄付しちゃえばいいじゃん”という答えが自分をじっと見つめている、
それに気づかざるを得ない、一目瞭然じゃないか、というわけです。



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