ホワイトカラー シーズン5 第5話より:

run it by~
~に話を通す、~に聞いてみる


ピーターの妻・エリザベスはかつて
大金持ちのウォルコット家の息子の家庭教師のアルバイトをしていたが
その息子・パトリックはスイスで行方不明になっていた。

それはもう何年も前の出来事だったが、
つい最近そのパトリックが無事に家に戻ったというニュースが飛び込む。

共に芸術好きでパトリックとウマが合っていたエリザベスは
久々の再会をと彼を訪ねたのだが、戻って来た彼は
どうも彼女が知っていた人物とは異なるような印象を受ける。

ウォルコット家は全米でも有数の資産家であり、もし病気がちのパトリックの父が亡くなれば
彼は莫大な遺産を相続することになるが
妙な胸騒ぎを覚えたエリザベスは、ニールに相談を持ちかけるのだった。

How’s Downton Abbey?
ダウントンアビーはどうだった?(ニール)

I know this is gonna sound weird…
自分でもおかしな事を言ってると思うんだけど・・・(エリザベス)

(中略)

You think he’s an imposter?
彼は替え玉だと?(ニール)

So it’s possible.
つまりあり得るわけね。(エリザベス)

Yeah, missing rich kids are a subset.
ああ、行方不明の御曹司なんて格好のネタだもの。(ニール)

(中略)

Will you look into it?
調べてみてくれる?(エリザベス)

Yeah. I have to run it by Peter, but…
いいよ。ピーターに話を通さなくちゃならないけど・・・(ニール)

How is he holding up?
彼の具合はどう?(エリザベス)

I will find out.
見ておくよ。(ニール)


ニールの最初のセリフはドラマ「ダウントン・アビー」にかけたもので
未だに大邸宅で暮らし、執事を置いているウォルコット家を
ダウントン・アビーの当主クローリー家に例えての一言です。

imposter 「詐欺師、ペテン師、にせもの」。

subset 「大きなパート(目的)に属する小さなパート、グループ」。

ここでは財産狙いの詐欺を主目的とすると“行方不明の御曹司”というネタは
それを実現するのに必要な1パートであるといった意味で使われています。

そして run it by~ は「~に話を通す、~に聞いてみる」ということで
ニールの独断では決められないので、上司であるピーターに聞いてみるというわけで
これはそのままビジネスの場でも、よく使われるフレーズだと思います。

またこれと対をなすような表現で
I can run with it?「自分が進めていいですか?」というのもありました。

次のエリザベスの How is he holding up? 「彼の具合(調子)はどう?」というのは
その日の朝、風邪気味だった夫を気づかった言葉で
意味としてはご機嫌伺いの決まり文句 How is he doing?「調子はどう?」などと
ほぼ同じなのですが、特に相手の具合が悪いとか、様子がおかしい時、
その後(体調、様子などの)調子はどう?というニュアンスが強くなる言い方です。



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