ゴシップガール シーズン2 第23話より:
go beyond one’s duty
職務外の事をする、(通常の)受け持ち以上の事をする
ある夜、セリーナの彼・ガブリエルは、リリーの家で行われた集まりで
ゲストの面々に自分のビジネスへの投資話を持ちかける。
それは画期的なビジネスで、数か月で出資額の3倍の利益が見込めると言い
その場の複数人が彼に出資を約束。
その中には、どうにかダンの学費を工面したいルーファスも含まれていたのだが
のちにガブリエルは詐欺師だった事が判明、
出資者の金を持ち逃げする事態となってしまう。
リリーはこの一件がセリーナにとってスキャンダルとならないよう
全ての出資者に弁償し、穏便にすませようと考える。
Oh, I’m sorry, Bruce.
本当にごめんなさい、ブルース。(リリー)
I know this goes beyond your usual duties.
こんなのあなたの仕事じゃないわよね。(リリー)
Bass business usually does.
バス家ではいつもの事です。(ブルース)
go beyond one’s duty は「職責外の事をする、(通常の)受け持ち以上の事をする」。
go beyond~「~を超えて」、one’s duty「(その人の)任務、職務」ということで
本来なら自分の受け持ちでない事をする、となります。
本当の一流の詐欺師(という言い方もヘンですが)というのは
警察沙汰にならない程度に金品をだまし取るそうですが、
ガブリエルも正にそのラインを狙っていたようです。
騙された相手が、面倒だからもういいや・・・と諦められるギリギリの金額ならば
警察に通報もされず、従って犯罪歴も残らず、
場所を変えてまた同じ手口が使えるわけです。
このエピソードで上手だなと思ったのは、
ルーファスがなけなしの貯金をガブリエルに託したいと言った時、
彼がちょっと困惑する様子がちゃんと描かれていたことです。
リリーやその周辺の富裕層の人なら、騙されても諦められる金額のはずだけど
(実際リリーは警察沙汰にはしたくないと考えます)
ルーファスのような中流層には諦めるなどとても出来ない大金、
ということは警察沙汰にされる恐れが出てきます。
そういう心の動きが、ガブリエルの表情にちゃんと出ていたと思います。