エンパイア 成功の代償 シーズン1 第6話より:

don’t be shy
気にしないで、遠慮しないで、ためらわないで


エンパイアの元ドル箱スター、エル・ダラスは現在ドラッグ中毒で
アーティストとしては、この数年ヒットもない。

そんな彼女の再起をかけたプロデュースを担当したいと
クッキーがルシウスに頼み込み、ついにエルとの面会にこぎつける。

エルはエンパイアを大レーベルにした立役者の一人であり
彼女の歌は獄中のクッキーの心の支えであった。

そのエルをもう一度スターに返り咲かせようと
クッキーは決心していた。

Well, here she comes.
来たぞ。(ルシウス)

Maybe you can return the favor, because she needs the life-saver now.
きっと恩返しが出来るぞ、彼女には今、救いが要るからな。(ルシウス)

(中略)

Hi. Elle.
どうも。エルよ。(エル)

I know exactly who you are.
もちろん知ってる。(クッキー)

I’m Cookie. Your biggest fan.
クッキーよ。 あなたの大ファン。(クッキー)

Wait. Cookie, you’re the wife.
待って。クッキーってことは、奥さんね。(エル)

Ex-wife.
「元」妻ね。(クッキー)

Darling, don’t be shy.
あら、そんな事いいじゃないの。(エル)

We’re all somebody’s ex-wife.
皆、誰かの元妻だもの。(エル)


return the favor「恩返しをする、恩に報いる」。

life-saver「苦境から救ってくれる人、救い主」。

I know exactly who you are(あなたが誰かを完全に知っている)
=「もちろん知っている」。

この時もし「もちろん知っています」を of course I know~ とすると
「(そんな事は)もちろん当然知っています」
こういうニュアンスに聞こえる可能性があるので、少し注意したいところです。

学校で of course は「もちろん」と習いましたので、パッとそう思いがちですが
of course の「もちろん」には「当然の事である」というニュアンスがあるため
使いようによっては「当たり前でしょ」のような
ちょっと相手をカチンとさせる事があるんですね。

その意味でこのクッキーのセリフ I know exactly who you are なら
「もちろんあなたを知っています」を嫌味なく伝えられると思います。

そして don’t be shy は「気にしないで、遠慮しないで、ためらわないで」。

shy は「恥ずかしがりの、引っ込み思案の、(態度が)おずおずした」といった意味なので
don’t be shy は「そういった事をしないで」となります。

ここでは「(元妻だからといって)肩身を狭く感じることは無い」といった感じでしょうか。

We’re all somebody’s ex-wife(私たちは皆、誰かの元妻よ)。

いいですねえ、かっこいい答え、いつか使ってみたいです。

このエルを演じているのは、コートニー・ラブなんですが
これまたいい味出してて、役にドンピシャのキャスティングだと思います。


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