先日から「Can blue lights prevent suicide at train stations? 青い照明が鉄道駅での自殺を防ぐ?」がテーマの記事を読解しています。
・「青い照明が鉄道駅での自殺を防ぐ?」(1)
・「青い照明が鉄道駅での自殺を防ぐ?」(2)
Unfortunately, that’s not the whole story.
残念ながら、話はこれで終わらない。
When news reports about the findings came out, Masao Ichikawa at the University of Tsukuba took another look at the data.
このニュースが公表されたとき、筑波大学の市川教授は別の見方をしていた。
He pointed out that it was important to distinguish between data collected during the day and night at outdoor train stations.
彼が指摘したのは収集データの区別の重要性、野外駅の1日分のデータならば、それは昼なのか夜なのか、ということであった。
distinguish「区別する、見分ける、識別する、特徴となる、目立つ」。
During the day, the lights may be easily missed, or even turned off.
日中ならば青い照明は見落とされがちになるし、消されていたかもしれない。
Ichikawa also scrutinised a measure known as the “confidence interval”.
教授はさらに「信頼区間」と呼ばれるものでデータを精査した。
scrutinise「評価する、吟味する、精査する」。
confidence interval「信頼区間」。
Statistical analyses always carry an inherent uncertainty around a particular result – such as the size of this effect – and the confidence interval expresses the possible range of those values.
統計分析とはいつも特定の結果に不確実性、例えば及ぼす影響の大きさの違いなどを伴うもので、信頼区間を用いることで、その結果が含む幅を表すことが出来る。
statistical analysis「統計分析」。
inherent「固有の、本来の、生来の、つきもので」。
Ichikawa noticed that the confidence in in Ueda’s paper was extremely wide: 14-97%.
市川教授は上田教授の研究結果には、実に14~97%の幅があることに気づいた。
“Statistically very unstable,” he says.
「統計的には不確実(な結果)です」と市川教授。
unstable「不安定な、変わりやすい、落ち着きのない」。
This means the actual effect could have been as low as a 14% reduction – still a significant change, but not nearly as big as the media coverage had suggested.
これはつまり青い照明の実際の効果は、最低で14%ほどに落ちることを意味しており、一定の効果はあるかもしれないが、メディアが騒ぐほど大きなものではない。
He hoped his own paper, published in response the following year, would ensure that people didn’t begin thinking that blue lights were a miracle deterrent – that they somehow had an extraordinary effect on people who were considering suicide.
市川教授は彼の研究結果によって、自殺を止めるために多大な努力を払っている人々が、青い照明の抑止効果に過大な期待を抱かないことを願っている。
deterrent「引き止める、抑止する、妨げる」。
The installation of protective barriers and screen doors along the edges of platforms could be far more useful, says Ichikawa.
教授いわく、(青い照明よりも)防護柵やプラットフォームに開閉ゲートを付けるなどの方が、はるかに効果的であるという。
installation「就任、任命式、据え付け、取り付け、設備、装置、軍事施設」。
However, he acknowledges that they cost a lot more than blue lights.
とはいえ、そうした対策には青い照明より多額の費用が必要だ。
acknowledge「認める、承認する、挨拶をする、礼を言う」。
The expense may be worth it, though, if the blue light effect turns out to be minimal.
その出費は無駄ではなかろうが、もし青い照明にも効果があるなら、そちらの方が財布には優しい。
turn out to be~「結局~であることが分かる」。
minimal「最小限、最小の、極小の」。
「青い照明で自殺を防ぐ」とは、やっぱりそんな簡単な話ではなかったみたいです。
ただ費用対効果で考えれば、やってみる価値はあるかも、というところでしょうか。
青という色には神経を鎮める効果があると本で読んだことがあるので、多少は人間の心身に影響を与えるんじゃないかと。
また美術館や博物館、カフェなんかでも青い壁とかありますから、あれも落ち着いてじっくり考えるとか、心を休める効果を狙っているのかな~と個人的には思うんですが、どうなんでしょう。
にしても難しい単語が出てきました、シンライクカン??
confidence interval「信頼区間」、要はAという結果を出した条件や環境が、もし変わる可能性のあるものならば、その変わった場合はどうなるかまで含めて結果を想定しよう、ということですかね。
人の性格や時間帯、天気、そういうことも心身に影響を与えるから、単純に「答えはAです」とは言い切れない、だから上田教授の結論だけでは青い照明に効果があるとは断言できない、というお話でした。
理由は単純明快!「少ないコストでしっかり楽しく学べるから」。
私自身の経験(高機能でビックリ)をびっしり書いていますので、良かったら読んでみてください。
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