昨日から「Yukio Mishima: The strange tale of Japan’s infamous novelist -「三島由紀夫:悪名高き作家の奇妙な物語」を読んでいます。

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・「三島由紀夫:悪名高き作家の奇妙な物語」(1)

“Some thought he had gone mad, others that this was the last in a series of exhibitionistic acts, one more expression of the desire to shock for which he had become notorious,” wrote the Japanese philosopher Hide Ishiguro in a 1975 essay for The New York Review.
「彼が発狂したと思った人もいれば、これが一連の目立ちたがりな振る舞いの最終行為であり、彼に悪名を着せることにもなったショックを与えたいという欲求の一つの表れ、と考えた人も居た」と日本の哲学者・石黒ひでは1975年のニューヨークタイムズのエッセイで書いている。


exhibitionistic「特に公共での露出、または大袈裟な行動によって周りの注意を強制的に引きつけるさま」。

“A few people on the political right saw his death as a patriotic gesture of protest against present-day Japan.
「政治的に右翼の人々の中には、彼の死を今の日本に対する愛国的な抗議を示す行いと見ました。

Others believed that it was a despairing, gruesome farce contrived by a talented man who had been an enfant terrible and who could not bear to live on into middle age and mediocrity.”
他の人々は、アンファン・テリブルであり続けた才能ある人物が、中年期と凡庸さに耐えられずに思いついた絶望的で恐ろしい茶番劇だと考えました。」


despairing「絶望している、絶望を示す、絶望的な」。

gruesome「ぞっとする、身の毛のよだつ(ような)、ものすごい」。

farce「茶番狂言、笑劇、道化芝居、こっけい、人笑わせ、道化、ばからしいまねごと、芝居」。

contrive「考案する、工夫する、たくらむ、もくろむ、首尾よく~をする、どうにかこうにかする、わざわざ~をしでかす」。

mediocrity「平凡、並、凡庸、凡才、凡人」。

For his part, Mishima once told his wife that “even if I am not immediately understood, it’s OK, because I’ll be understood by the Japan of 50 or 100 years’ time.”
彼としては、かつて妻に「すぐには理解されなくても、50年か100年後の日本で理解されるから良いんだ」と語ったという。


for one’s part「(他人はともかく)~としては」。

In 1949, Mishima arrived on Japan’s literary scene with Confessions of a Mask, a kind of autobiography, thinly veiled as a novel, that made him famous in his early twenties.
1949年、三島は事実上の自伝とも思える小説「仮面の告白」で、日本の文学界に現れ20代前半で有名になった。


thinly veiled「薄く覆われている、見え透いた、見え隠れする、事実上の」。

It tells the story of a delicate, sensitive boy who is all but held captive by his grandmother.
祖母にとらわれた繊細で敏感な少年の物語だ。


be held captive「監禁される、とりこになる」。

She is ill and he is made to nurse her.
祖母は病気で、少年は彼女の世話をさせられている。

Rather than playing outside with other boys, he is confined with her for years in the sickly-sweet smelling darkness of her bedroom.
他の男の子と外で遊ぶのではく、祖母の寝室の甘ったるい暗闇に何年も閉じ込められているのだ。


confine「限る、制限する、とどめる、閉じ込める、監禁する」。

sickly-sweet「甘ったるい、激甘」。


若くして才能を発揮し文壇に迎えられた非凡な人物が、加齢による衰えを受け入れられなかった、だからあのように散って行ったという見方があったんですね。

真相はもちろん分かりませんが、何日か前に見たドキュメンタリーで親交のあった美輪明宏さんが、なで肩の三島氏のジャケットに肩パッドが入っているのを軽い気持ちで指摘したら、突然機嫌を損ねてどこかに行ってしまったという話をしていました。

そういうところから推察すると、美を損なうことや老い(から来る衰え)を受け入れたくなかったというのは、少しあったのかなと個人的には思いました。

非常に美に憧れていてナルシストであったのは、著作からも感じられるんですよね。

ボディビルディングもそうですし、エッセイの中でギリシャの筋骨隆々の男性の彫刻を褒めたたえる描写もあったと思います。

美輪明宏さんも大変な美貌の持ち主で、そうした美しい人や物が好きだったんでしょうし、自分もそのようになるべく鍛錬していたような。

散り方もきっと彼なりの美学に基づいていたんだろうなと、そんな気はします。


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