先日から「Yukio Mishima: The strange tale of Japan’s infamous novelist -「三島由紀夫:悪名高き作家の奇妙な物語」を読んでいます。
・「三島由紀夫:悪名高き作家の奇妙な物語」(1)
・「三島由紀夫:悪名高き作家の奇妙な物語」(2)
The boy’s mind develops in that room.
少年の精神はその部屋で発達していく。
Fantasy and reality are never quite separated;
幻想と現実が完全に分離されることは決してなく、
fantasy, the stronger twin, grows dominant.
強力な双子としての幻想が支配的に育っていく。
By the time the grandmother dies and the boy emerges, he has developed a fixation with roleplaying, with life as theatre.
祖母が亡くなり少年が部屋を抜け出すころには、彼は生活を演劇的に捉え、ロールプレイングへの執着を発達させていた。
emerge「姿を現す、出てくる、表舞台に登場する、明らかになる、(苦難等から)抜け出す、身を起こす、立ち上がる」。
fixation「定着、固定、凝視、注視、色留め(法)、固執、病的執着、強迫観念」。
He cannot resist layering fantasies over life around him.
彼は人生の様々に幻想を重ねずにはいられなくなる。
Men and boys, especially muscular, straightforward ones, are assigned roles in his vivid, often violent daydreams.
男性と男の子、特に筋肉質で真っすぐな人物には、彼の鮮やかな、しばしば暴力的な空想の中で役があてがわれた。
assign「割り当てる、あてがう、与える、当てる、選任する、選定する、配属する、任命する、命じる、指定する」。
Meanwhile he obsesses over his own deviance and appearing normal.
その一方で彼は自身の逸脱性に思い悩み、正常に見せようとする。
obsess「取りつく、取りついて悩ます」。
deviance「逸脱、異常」。
He learns how to play his own role:
彼はやがて自分自身の演じ方を身に着ける:
“The reluctant masquerade had begun.”
「いやいやながらの仮面舞踏会が始まった。」のだ。
reluctant「不承不承の、いやいやながらの、しぶしぶの、いやがって、気が進まなくて」。
異常とも言える空間に押し込められて育った少年が、やがて心の中で幻想を抱くようになり、やがてそれと共に現実の世界に出ていく。
いつも幻想と双子のように生きていて、彼の心に留まった人には、彼の劇場の中で役割を与えられる。
でもそれは周囲の人に知られたくない。
なので仕方なく社会に向けて仮面をつけて、まるでごく普通の青年であるかのように装う「仮面舞踏会」を始めることになった、という物語のあらすじでした。
夫が主なサンプルなんですが、男性は結構空想に生きているなと感じることがあります。
兄弟も友達もいたけれど、子供のころから部屋で空想遊びをするのも好きだったとか。
今でも空想で時間をつぶすことは出来るらしく(笑)、SFとかフィクションの映画も大好きで、現実的な人間ドラマが好きな私とは、その点も違うんだなあと。
まあ女性の方がやっぱり現実的なんでしょうかね。
理由は単純明快!「少ないコストでしっかり楽しく学べるから」。
私自身の経験(高機能でビックリ)をびっしり書いていますので、良かったら読んでみてください。
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