モーツァルト・イン・ザ・ジャングル シーズン2 第8話より:
in a nutshell
一言でいえば、要するに、つまり
トーマスは別居中だった妻・クレアとついに離婚する事になる。
自らの署名を済ませた離婚届を持って、クレアの家を訪ねた彼は
やっとの思いで完成させた交響曲の録音を彼女に聞かせるが
その最中、思わぬ事が起きる。
I have a present for you. Your favorite, lilies.
君に贈り物だ。 好きだったろう、ユリ。(トーマス)
Lilacs.
ライラックよ。(クレア)
Lilacs. Yes, of course…
ライラックか。 うん、そうだった・・・。(トーマス)
Oh, I’ve signed the bloody divorce papers.
そうそう、この残酷な離婚届にサインしたよ。(トーマス)
(中略)
Come. I’ve made tea.
入って。 紅茶を淹れたの。(クレア)
Oh, lovely. I’m parched.
そりゃあいい。ノドが渇いてたんだ。(トーマス)
(中略:クレアにヘッドフォンをさせて曲を流すトーマス)
Coming through?
聞こえるか?(トーマス)
I inverted the opening section and put just listen, yeah.
出だしを逆にしたんだ、とにかく聴いてくれ。(トーマス)
Can you hear me? Just nod your head if you can hear me.
聞こえる? もし私の声が聞こえるなら頷いてくれ。(トーマス)
Thomas, when you talk, I can’t listen!
トーマス、あなたが喋ると聞こえない!(クレア)
Our marriage in a nutshell, hmm.
つまり我々の結婚生活か、ふむ。(トーマス)
bloody「とても、べらぼうに、血まみれの、酷い、むごい、残酷な」。
前後の文脈により意味は多少変化しますが、
大体は「とても、ものすごく、酷い」のどれかに属する事が多いと思います。
parch「干からびる、乾燥する、(豆等を)炒る、喉が渇く」。
come through「通り抜ける、通過する」。
ここでは「(ヘッドフォンを音が)通過してるか?」=「聞こえるか?」。
invert「~を逆にする、反転する、転倒する」。
nod「(了承、賛成の合図として)うなづく」。
そして in a nutshell は「一言でいえば、要するに、つまり」。
nutshell は「ナッツ等の殻、ごく小さいもの」、
その中にギュッと収まるほどの要約=「一言でいえば」となります。
この一連のシーンは、なぜトーマスとクレアが離婚になったのか
その理由が見ている側に伝わってくる上手い作りになっています。
しょっぱな夫は妻の好きな花を勘違い、というか覚えてない、
つまり妻に関心がなかった。
音楽を聴いている妻(しかも夫が無理やり聞かせている)に、
夫は構わず話しかける。
でも妻は夫の話が聞こえない、またはウザい、もしくはその両方(笑)。
それが Their marriage in a nutshell「要するに彼らの結婚生活だった」
というわけで、これからは互いにすっきり、気持ちも新たに別の道を歩む二人。
のはずでしたが、この後すぐに思わぬ事が起こります。
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