モーツァルト・イン・ザ・ジャングル シーズン1 第4話より:

I’m gutted
がっかりした、(ショックで)打ちのめされた、ひどく落ち込んだ


楽団の責任者・グロリアが寄付金集めのために開いたパーティで
トーマスとロドリゴは、それぞれゲストに向けた余興を披露する。

だが無難に音楽を奏でたトーマスに対し
ロドリゴは型破りで斬新な余興を即興で成功させ、
はからずもゲストの賞賛を独り占めしてしまう。

そして完全に主役の座を奪われたトーマスは、思わず癇癪を起こし
周囲の制止もきかずパーティ会場を退出。

ロドリゴは翌日、トーマスのオフィスに謝罪にやって来る。

Rodrigo. Please, come in.
ロドリゴ。 さあ入って。(トーマス)

Ahh! I’m mortified! I’m gutted!
ああ、僕は全く何てことを! とても落ち込んでます!(ロドリゴ)

Please forgive me if anything I said yesterday made you feel like I do not respect you because I respect you so much.
昨日の事でお気に障ったのなら、どうぞお許しを、僕はあなたを尊敬してます。(ロドリゴ)

Forgiven. Absolutely, utterly forgiven.
許したさ。 もうすっかり水に流したよ。(トーマス)

Thank you.
どうも。(ロドリゴ)

The heir to the throne must always kill the king.
後継者が王位につくには、王を殺さねば。(トーマス)

I did it to Scherheiser, and that’s what you’re doing to me.
私もかつてそうした、今度は君の番だ。(トーマス)

It’s the law of the jungle, isn’t it?
それがジャングルの法則だ、そうだろう?(トーマス)

I mean, there can only be one lion at a time.
頂点に立てるのは一人だけだ。(トーマス)


be mortified「悔しがる、残念がる、恥じる」。

ロドリゴのセリフは自分のパーティでの行いを「恥じる」という意味になっていますが
これがもし be mortified by~(人) という形ならば
「~に恥をかかされる、~に悔しい思いをさせられる」という意味になります。

そして I’m gutted は「がっかりした、(ショックで)打ちのめされた、ひどく落ち込んだ」。

gut は「内臓、はらわた」、
さらに gutted には「内臓・はらわたを抜く、骨抜きにする」という意味があり
そこから「内臓を抜かれた、または骨を抜かれたように元気を失くす」
=「がっかりした、(ショックで)打ちのめされた、ひどく落ち込んだ」となります。

utterly「まったく、すっかり」。

throne「王座、王位、国王、君主」。

heir to the throne「王位継承者、皇太子」。

throne は、ゲーム・オブ・スローンズの“スローン”。

トーマスは自分を王に例えて、新たな継承者ロドリゴに王座を奪われるのは
the law of the jungle(ジャングルの法則)だと言っています。

ここで初めてタイトルの“ジャングル”が登場、
オーケストラとそこに集う人々の群れの事を表しているようですね。

at a time「一度に」。

there can only be one lion at a time(一度に一匹のライオンしか居られない)
=「頂点に立てるのは一人だけ」。

日本では“船頭は二人いらない(指示する人が多いと統率が取れない)”
みたいな表現がありますが、このライオンの例えもいいですね。

これは特に諺などではなく、トーマスのオリジナルな表現のようですが
いつかどこかで使ってみたいです。


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