トゥルーブラッド シーズン1 第6話より:
lay a hand on someone
その人に襲い掛かる・危害を加える
スーキーとジェイソンの祖母・アデルが亡くなり、
アデルを慕う人たちが自宅に弔問に訪れている。
ジェイソンは事件の起きた夜、
行きずりの女性宅で眠り込んでいたため連絡がつかず
翌日に友人から祖母の死を聞き、家に飛んで帰って来る。
そして彼は帰ってくるなり、妹のスーキーを激しくなじり、殴りかかる。
Tara, last night was so horrible.
タラ、昨夜は本当に恐ろしかった。(スーキー)
I don’t know how I would’ve gotten through it if it weren’t for Bill.
ビルが来てくれなかったら、私どうなってたか。(スーキー)
(中略)
It’s your fault! Gran is dead because of you!
お前のせいだ! ばあちゃんが死んだのはお前のせいだ!(ジェイソン)
It should have been you!
お前が死にゃあ良かったんだ!(ジェイソン)
Bitch, don’t you lay a hand on her!
ちょっとあんた、スーキーを殴らないで!(タラ)
She’s screwing a vampire, Tara. A fucking vampire!
こいつがヴァンパイアなんかと付き合うからだ!(ジェイソン)
Yeah, well, that vampire was there for her when you weren’t.
ああ、けどね、そのヴァンパイアが昨日は付き添ってくれてたんだよ。(タラ)
You ought to be ashamed!
あんたこそ恥を知りな!(タラ)
Is that how your grandma raised you? To beat on your own sister?
おばあさんはあんたをそんな風に育てたのかい? 妹を殴れと?(タラ)
Look at you. I don’t even recognize you anymore.
なんてザマだよ。 もうあんたって人が分かんない。(タラ)
Get the hell out of here!
さっさと出て行きな!(タラ)
get through「(困難を)切り抜ける」。
if it weren’t for~「もし~がなければ(居なければ)」。
I don’t know how I would’ve gotten through it if it weren’t for Bill
(もしビルが居なかったら、私は難局を一体どう乗り切れたことか)
=「ビルが来てくれなかったら、私どうなってたか」。
It should have been you(それは、君であるべきだった)
=「[ばあちゃんではなく]お前が死にゃあ良かった」。
何かの出来事が既に誰かに起こっていて、
でもそれはあなたに起こるべきだった、あなたがその出来事を受けるべきだった、
そういう気持ちを示す表現で、私の印象では、言われて嬉しくない場合が多いような気がします。
映画「スタンド・バイ・ミー」で同じセリフがあったと思います。
エリートで家族中から未来を嘱望されていた兄さんが亡くなって、
パッとしない弟のウィル君に、お父さんがこれを言う、という悪夢を彼が見るシーンが・・・。
それは現実ではないけれど、以来このセリフ(It should have been you)が
ウィルの心の十字架になってしまうんですよね。
そのくらい強い言葉なんだと思います。
そして lay a hand on someone は「その人に襲い掛かる・危害を加える、触れる」。
直訳すると「手を置く」ですが、意味としては「傷つける目的で手を置く」、
つまり「襲い掛かる・危害を加える」となる場合が多いようです。
She’s screwing a vampire(彼女はヴァンパイアとヤってる)=「付き合ってる」。
いや、まだだけどね(汗)。
that vampire was there for her when you weren’t
(そのヴァンパイアが彼女のそばに居てくれたんだ、あんたじゃなくね)。
ここからタラの啖呵が冴えわたります。
ought to~「~すべきだ」。
You ought to be ashamed(あんたは恥を知るべきだ)。
Look at you(見てご覧)=「なんてザマだ」。
この Look at you は「何て素敵」とか「あらあらどうしたの」など
おめかしをした人や、ゴキゲンな人を指して使う事もありますが
ここでは「酷い有様だ、なんてザマだ」という呆れた意味で使われています。
recognize「認める、(同一と)認識する」。
I don’t even recognize you anymore
(もうあなたが[私のかつて知っていた]同一人物とは認識できない)
=「もうあんたって人が分かんない」。
スーキーとビルは絵になるカップルなんですが、ちょっとおとなしいので
タラと従兄のラファイエット、この二人が物語に活力をもたらしてると思います。
二人とも魅力的なんですが、特にアデルのお葬式シーンのラファイエットは、
ストライプの三つ揃いでバッチリ決めていて、惚れ惚れしました。
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