先日から「What we can learn about robots from Japan – 日本のロボットから分かること」を読んでいます。
・「日本のロボットから分かること」(1)
・「日本のロボットから分かること」(2)
・「日本のロボットから分かること」(3)
・「日本のロボットから分かること」(4)
・「日本のロボットから分かること」(5)
・「日本のロボットから分かること」(6)
・「日本のロボットから分かること」(7)
・「日本のロボットから分かること」(8)
・「日本のロボットから分かること」(9)
・「日本のロボットから分かること」(10)
・「日本のロボットから分かること」(11)
But while Astro Boy helped birth Japan’s enthusiasm for the idea of robots,
だが鉄腕アトムが日本のロボット熱に貢献したことは、
he may have also contributed to the country’s ambivalence about them, to this point, in practice.
実際には同時にロボットへの葛藤を助長することにもなったかもしれません。
ambivalence「(相反する感情からくる)迷い、葛藤、ためらい、両価性、両面性」。
Rathmann says Japanese have “Astro Boy syndrome”:
ラスマン氏によれば、日本には「鉄腕アトム症候群」があり、
they tend to imagine humanoid robots as intelligent, flexible, and powerful, yet so far, real-life robotics has not met their expectations.
人型ロボットには知的で柔軟性がありパワフルであることを夢見ているが、実際のところ、現実のロボット工学はまだまだ彼らの期待には届いていない。
He says that based on the technology available now,
現時点で可能な技術を基本に、
engineers working on elderly-care robots should focus on making simple devices that will integrate smoothly into care facilities
エンジニアたちはシンプルな仕組みで介護施設にうまく組み込める、高齢者ケア用ロボットの開発に注力しており、
integrate「まとめる、結合する、(不足を補って)完全なものにする、相和する、平等になる」。
care facility「療養所、介護施設」。
rather than on flashy ones that are impressive but expensive and impractical.
派手で世間を驚かすような、高額で実用的ではないロボットは後回しである。
Ultimately, even Japanese may prefer to have their human needs handled by actual humans.
つきつめれば日本人だって、人手が必要な部分は本当の人間に請け負って欲しいのかもしれない。
“When I travelled in Japan, I found out that Japanese care facilities are not crowded by robotic devices at all,” says researcher Marketta Niemela.
「日本を旅した時に気づいたのは、介護施設ではほとんどロボットが活躍していないことです」とは研究員のニーメラー氏。
“Human touch is appreciated instead.”
「その代わりに人の手が求められていました。」
Astro Boy gave Japan an optimistic vision of a robotic future.
鉄腕アトムはロボットによる未来に明るい展望を与えたのだろう。
The Japanese retain that optimism, but the robots have, thus far, remained somewhat in the future.
日本人はその明るい展望を持ち続けているが、そうしたロボットの実現は今はまだ未来までお預けのようだ。
thus far「これまでのところ、今までのところ」。
remain「(人や物が同じ場所に)とどまる、残る、残存する」。
the robots have, thus far, remained somewhat in the future(そのロボットたちは、今までのところ、幾分未来にとどまっている)=「そうしたロボットの実現は今はまだ未来までお預け」。
- 完 -
日本人のロボットへのイメージには、鉄腕アトムが強く影響していると。
そしてそういうものをいずれ実現したいのだろうけど、現状の技術ではそれはまだまだ先になりそうだね、という話でした。
私自身も「あんなこといいな~♪できたらいいな~♪」のアニメで育っていますから(笑)、ロボットは人間の味方、助けてくれる存在というイメージは持っているかもしれません。
少なくとも西洋の感覚、ロボットは畏れるべきもの、タブー、というのはあまりないので、そこの違いが興味深かったです。
まあ自分が生きている間にドラえもんは無理かもしれませんが、そんな未来が本当に実現したらと思うと未来人が羨ましいですね(笑)。
理由は単純明快!「少ないコストでしっかり楽しく学べるから」。
私自身の経験(高機能でビックリ)をびっしり書いていますので、良かったら読んでみてください。
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