先日から「Kanaye Nagasawa: The samurai who forever changed California -「長澤鼎(かなえ):カリフォルニアを変えたサムライ」を読んでいます。
・「長澤鼎(かなえ):カリフォルニアを変えたサムライ」(1)
・「長澤鼎(かなえ):カリフォルニアを変えたサムライ」(2)
・「長澤鼎(かなえ):カリフォルニアを変えたサムライ」(3)
・「長澤鼎(かなえ):カリフォルニアを変えたサムライ」(4)
・「長澤鼎(かなえ):カリフォルニアを変えたサムライ」(5)
All this came to an end during one of the darkest chapters of California’s history,
そうした事はカリフォルニアの歴史上、最も暗い時代の幕開けと共に終わりを迎え、
when Fountaingrove was seized by the government as part of the state’s discriminatory Alien Land Laws, which were instituted in 1913, expanded in the 1920s and forbade Asian nationals from owning land or businesses.
1913年に制定された外国人土地法が1920年代に拡大され、アジア人が土地や企業を所有することを禁じたため、ファウンティングローブは政府によって接収された。
The childless Nagasawa, who never married, attempted to keep the estate in the family by willing it to his grand-nephew Kosuke Ijichi, born on the estate and thus an American citizen, and his Japanese-born father Tomoki Ijichi.
結婚せず子供のなかった長澤は、この土地生まれでアメリカ国籍を持つ甥の子供、伊地知コウスケと、その日本人の父、伊地知共喜に財産を譲り、一族で存続させようとする。
But upon Nagasawa’s death in 1934, Kosuke was not of age and the trustee took control of the estate and quickly sold off the land.
しかし1934年に長澤が亡くなると、コウスケは未成年であったため、管財人が財産を管理し、土地はすぐに売却されてしまう。
In 1942, Franklin Roosevelt signed Executive Order 9066, which ordered the forced removal of Japanese American “enemy aliens”.
1942年、フランクリン・ルーズベルトは大統領令9066号に署名し、日系アメリカ人を「敵性外国人」とし、強制退去が命じられる。
The Nagasawa heirs, who were still fighting the estate’s seizure in court, were incarcerated in internment camps.
財産差し押さえの裁判を続けていた長澤の相続人たちも、収容所に収監されることになった。
seizure「捕らえる・掴むこと、差し押さえ、押収、没収、強奪、(病気の)発作、脳卒中
」。
internment camp「収容所、抑留所、強制収容所」。
Like the approximately 125,000 Japanese Americans imprisoned until after the end of World War Two, they lost any chance of reclaiming the property.
第二次世界大戦後まで収監されていた約12万5千人の日系人と同様、彼らも財産を取り戻す機会を失ってしまうこととなる。
この世で敵に回すと一番恐ろしいのは国家権力と言われますが、長澤氏も国家の意向によってアメリカで築いたものを潰されてしまったんですね。
1942年にルーズベルトが署名した大統領令9066号、これによって日系アメリカ人の運命は狂わされ、多くのものを失ったわけですが、その中にはフォーチュン・クッキーも含まれています。
今は中華料理屋の名物になっていますが、アメリカで最初におみくじ入りのクッキーを売り出したのは日本人移民であり、彼らが収容所送りになってしまった後、現地中国人がそれをそっくり真似てアメリカ中で売り始めたという話。
元は日本人のアイディアだったものが、いつの間にか奪われる・・・こうしたことは現代でも起きていますが、その構図はこの時からありました。
戦争で一番痛手を被るのは、いつの時代も真面目にささやかに生きている人々なんですよね・・・。
理由は単純明快!「少ないコストでしっかり楽しく学べるから」。
私自身の経験(高機能でビックリ)をびっしり書いていますので、良かったら読んでみてください。
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