ザ・メンタリスト シーズン3 第19話より:
up one’s sleeve
密かにある事を用意・計画する、奥の手を準備する
夫を亡くし、今や共同経営していたお見合いサービス会社のトップに立ったエリカ。
ジェーンはエリカこそが夫殺しの犯人だと確信しているが
彼女には犯行時刻に自社のお客と面談していたという鉄壁のアリバイがあるため
今回ばかりはリズボンにもその推測を疑われている。
だがどうしてもエリカに引っかかる物を感じるジェーンは
今一度彼女の会社に出向き、彼女を顧客に見立てて面談させて欲しいと申し込む。
戸惑いつつもジェーンの頼みを引き受けたエリカだったが・・・。
You want to interview me? Why?
私をインタビューしたいの? なぜ?(エリカ)
Like I said, I have a theory. You scared?
さっきも言ったように、僕なりの推理があってね。 怖いかい?(ジェーン)
No. It might be good for me to experience what my clients go through.
いいえ。 きっと私のお客と同じ事をするのも良い経験になるわね。(エリカ)
(中略)
What have you got up your sleeve?
あなた、一体何をするつもり?(エリカ)
Patience.
もうすぐ分かるよ。(ジェーン)
theory 「見解、持論、説」。
go through 「通過する、通り過ぎる、経験する、体験する」。
前に I’ve been there「自分にも同じ経験がある」という一言を紹介しましたが、
これは直訳すると「私はかつてそこ(その状況)に居た(経験がある)」となります。
go through もそれと似て、直訳すると「通過する、通り過ぎる」、
それが転じて「(ある事を)経験する、体験する」という意味になり、例えば
I’ve gone through a lot.
様々な苦労を経験しました。
と言うと「色々苦労した、大変な経験をたくさん通過してきた」という表現になります。
今回は what my clients go through 「(いつも)私の顧客が経験する事」となります。
そして up one’s sleeve は「密かにある事を用意・計画する、奥の手を準備する」、
相手に何かの用意がありそうだ、(袖の中に)何を隠してるんだ?というわけで
これはカードゲームでの八百長、袖の中に切り札のカードを隠し、
ここぞという時に出す行為が語源とされています。
いつも若干トリッキーなジェーンの計画を探るには、ぴったりの表現かもしれませんね。